「受け入れは多いのに、なぜか勝てない」。この壁の正体は、受け入れの“枚数”しか見ていないことにあります。ここでは、枚数の先にあるブロックの整理・受け入れの重なり・待ちの質を扱います。中級の核心です。
1. ブロックオーバーと不足 — 5ブロックへ整える
基礎編で触れたとおり、手牌は5ブロックで見ます。実戦では、ブロックが多すぎるときと足りないときがあり、それぞれ対処が逆になります。
ブロックが多すぎる(6ブロック以上)
結論: 1つ余分なので、いちばん弱いブロックを払って5つに整えます。候補は「両面より弱い辺張・嵌張」「3つ目の対子」「受け入れが重なった冗長な部分」。
本質は「5ブロックとして最適化する」ことです。冗長な中張牌より、弱い対子や受けの重なった部分のほうが先に落ちることもあります。単純な枚数比較ではなく、どの5つを残すと最も強いかが基準になります。
ブロックが足りない(4ブロック以下)
結論: 完璧な両面化だけを追わず、新しいブロックが増える牌を優先します。 のような不格好な形(ダブル・カンチャン)でも、ターツが足りない序盤では「受け口を増やす」価値があります。
中級のポイント:その6ブロック目を残す理由例外あり
6個目のブロックがドラ・染め手・一盃口・三色など高い価値につながるなら、あえて残すことがあります。また のように1ブロックで2ブロック分の価値を持つ形は、単純に数えられません(次の節)。「余ったら弱い形を切る」は原則であって、価値の高いルートは別枠で守るのが中級の判断です。
2. 受け入れの重なりと複合形 — 枚数より「枝の散り方」
結論: 大事なのは受け入れの合計枚数ではなく、受け入れが別々の牌に散っているか、同じ牌に重なっているかです。見た目の枚数が同じでも、散っているほうが実際には広く伸びます。
複合形は「2つの両面」として読む
は、初心者には「 +余り」に見えますが、実は と の2つの両面が重なった強い形です。 と広く受けられます。ここで を早切りすると、 の受けを失ってしまいます。
複合形は「今この形が完成しているか」より、「何ブロック分の価値を持つか」で見ます。 や は、しばしば1ブロックではなく2ブロック相当です。
や のような形は、受け入れが同じ牌に重なっているため、数の割に伸びません。「広そうに見える形」と「本当に広く伸びる形」は一致しません。ここが、暗記から構造理解へ進む境目です。
中級のポイント:二次受け入れという考え方実戦
「今引いて進む枚数(一次受け入れ)」だけでなく、「その1枚を引いた後、さらに広がる枚数(二次受け入れ)」まで見ると、複合形の強さが説明できます。麻雀AIが局所の受け入れだけでなく“次の状態以降”を評価するのも、この差が勝率に効くからです。何切るツールが「速度は同じでも良形の見込みが違う」と示すのは、まさにこの二次以降の質を測っているためです。
3. テンパイ率と待ちの質 — 「広さ」と「和了りやすさ」は別物
テンパイに早く着くことと、テンパイしたときに良い待ちで構えることは、別の価値です。両方を分けて考えると判断が安定します。
結論: 受け入れが少し減っても、最終的な待ちが両面に化けやすくなるなら、その打牌を支持できます。両面待ちは 2種8枚と広いだけでなく、平和(ピンフ)の条件にも合います。逆に、辺張・嵌張・単騎で待つと平和はつきません。
両面( のような2種8枚) > 嵌張・辺張(1種4枚) > 単騎(1種3枚)。同じテンパイでも、待ちが良いほど和了率が上がり、平和などの役や打点にもつながります。
これは頻出パターンです。目先の受け入れ枚数だけで切ると、良い待ちのテンパイを逃すことがあります。ツールの「良形」の観点は、まさにこの待ちの質を数値化したもの。速度と良形のランキングが食い違う候補は、特に参考になります。